2008年9月14日日曜日

最早、組織とは言えない単なる集団の国、日本


日本の社会は集団や組織でしか動かない、個人は個人として存在し得ないという。個人の自立した社会は存在し得ないのではないかと言う学者もいる。言い方は遠慮がちである。本当は個人になりたくない、さびいしい、こわい、というだけのことである。猿の生態を観察研究している学者ならその理由がわかるのかもしれない。ある孤島に猿が集団で暮らしている、集団だから外敵から身を守ることも出来る。猿より進化した類人猿の研究によると個としての彼らは助け合う能力は備えていないらしいので、猿はもちろん、群れていても個として助け合うのではなく、「集団」であることが外敵から守られるだけである。これまで、日本人の集団で協力し合う、つまり「集団」から「組織」としての強みが強調されてきたが、現在、社会で問題にされている事象を見ると、むしろ、「組織」から「集団」にもどる退行現象が見られる。つまり、自分の集団を守る、儲からなければ潰れてしまうから、どれほど悪いことでもやる、これは最早「組織」とは言えない。