2007年10月17日水曜日

遺族列車


ヒストリーチャンネルのテレビを見ていると、あの戦争中に戦死した将兵の家族が全国から靖国神社に安置されている遺体か遺骨に対面するために特別に仕立てられた遺族用の列車に乗って来る姿が写し出された。ニュース映画なのだろう、音声は「遺族は戦死して家族に感激の対面のため、喜び勇んで東京に向かっている」というようになっている。心の底から怒りが沸いてくる。これが、国家が国民を、つまり個人の問題ではなく、顔のない人間、量として人間を扱った戦争である。一時的に英雄視された戦死者とその家族、時が過ぎれば誰も覚えていてはくれない。肉親や愛する人を失った家族だけが永遠に悲しむ。

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