2007年6月10日日曜日

伊東豊夫


この建築家について、私の先生が後継者に選ぶべきだったという人がいる。これは実に示唆に富んだ意見だ。今の建築家は自然との対応をどのようにするかを競っている。この写真の「ノマディック美術館」を設計しているのは紙を素材に建築をして有名な板茂にしても、木の上に建物を作ったりしている藤森、安藤にしても自然の中に建築をとけこませようという努力をしている。しかし、伊東は単に自然に会わせようとしているだけではなく、建築が人間に向けて能動的に働きかけることをしている。ここに、本当の後継者の意味がある。つまり
伊東は社会学と建築学の延長戦を見通せるが、他の建築学者はそれば出来ていない。社会学に負けた者もいるし、社会学を無視するものもいる。

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