2008年2月11日月曜日

マスコミの哀れ




おそらくアジアの独立のために働いた人たち、フィリピンのホセ・リサール、インドのボーズ、中国の孫文は皆、日本にやってきて、日本人の友達が出来て、日本が好きで、それぞれの国が日本との友好を願った。しかし、日本はその期待を裏切った。その友達は決して裏切らなかったが、日本国家と日本の大衆が裏切った。それは日本に正しい情報が伝わらなかったからである。そして、その責任の大半はマスコミにある。そして、現在もマスコミの情報収集力の弱さが、日本の指導者と日本の大衆に正しいことが伝えられず、結局、国としての日本も、日本人も被害を受ける。現在は特に新聞記者をはじめジャーナリストの前にサラリーマンである。正しい報道より、上司は会社が評価する報道をする。日本人を扇動して地獄に送った彼らの先輩を忘れて、また、同じようなことをしようとしている。しかも、何ら罪の意識無く、かくも無邪気に。つぎつぎに隣国を悪者にして、自分たちを窮地に追い込んでいく。彼らにはわかっていないだけなのだ。

2008年2月4日月曜日

被害者意識が日本の発展を大幅に遅らせる


4人で本を読む集まりで、トーマス・フリードマンの「フラット化する社会」を読んできて議論することになっていました。今日がその日で、仲間の1人は前からこの原本、"The World is Flat"を読みかけていてたということですし、また、もう1人はこの本を読むために「日本歴史年表」を作ってきました。なかなか知的生産性が高いようです。もう一冊、読んでくる本として、「後藤新平」中公新書、これは私が出したものです。インターネット、検索エンジンの急速な進歩によって、世界が時間と空間を意識しなくて済むようになったということでフラット化ということが言えるのですですが、それが、どこまで、どのようにという議論はこれからになるのでしょう。やはり、彼のいうインドや中国の人口は圧倒的に大きいため、フラット化の対象はその国の何分の一に過ぎません。そして、フラット化の恩恵も被害も受けない部分が次第に少なくなるまでに10年位でしょうか。その中で日本はどうなるのか、いまやフラット化を妨げる要因が他国に比べて多くなる気配が濃厚です。中国餃子事件もそうですが、北朝鮮拉致問題も同様に、国民全体が被害者になり、それを防ぐためにありとあらゆる防衛策をとり、そのために自分たちの生活を大幅に制限されるのです。もともと、資源のない国で外国と平和の中で貿易で生きているのに、そのリスクを考慮しないなど国民自身がその責任を問われるべきなのです。首相はじめ政治家はマスコミに扇動される世論が怖くて国民にリスクを覚悟してほしいとは言えないのです。自給率を上げて安全を高めれば、高い食費を払うのは当然なのです。エネルギーにしても、資源のない国で遠くからエネルギーを買ってこなければならないのですから、車に乗る人は他の国より高い燃料費を払って当然ですし、最悪の場合、車に乗るのを我慢しなければならないのです。日本で安全に暮らそうと思うなら、理想的には3千万、わるくても7千万の人口しか養えないでしょう。現在がたまたま異常なほど好条件であるだけなのです。

2008年2月3日日曜日

大阪の地盤沈下


商都大阪であった頃を懐かしく思う人が多いと思います。ここ大阪証券取引所の隣のビルで証券業のIT化などを仕事にしている友達が新聞の株式欄を広げて、ここに出ている会社の株には「気配」しかついていない、実物取引はこんなに少ないのです、と淋しそうに言いました。大阪を出て海外で活躍している人達が大阪には帰ってこない、東京に行ってしまいます。大阪には仕事がないせいでしょう。大阪市の幹部をしている別の友達がこれはくやしそうに言います。東京以外の地方は総て同じ現象に悩まされています。これまで、政治家、官僚、学者すべての人達がこの東京一極集中現象に歯止めをかけようと努力してきたのですが、だれも成功していません。私も毎日考えていますが、おそらく、心理的なものでしょう。何か理由がはっきりしないが、東京に引きつけるものを感じる、地方にいると取り残されるような不安がある、東京は面白そうだ、自分の地方より可能性があるのではないかと思う、もちろん、大阪生まれの人は大阪にいれば生活はし易い、むしろ東京より豊に暮らせる、それでも東京に行きたくなるのです。そして、次第、次第に地盤沈下していくのです。ある先端になるものがあればいいのでしょうか。