2010年12月30日木曜日

オオカミの護符


第110回吉武ゼミは「オオカミの護符」というドキュメンタリー映画を見ました。オオカミ信仰は現在も御嶽山の山麓から広がった地域に今も生きています。それは地域のコミュニティが残っていることを示すものです。ただ、画面に登場する人達は高齢者が多く、果たしてこのコミュニティの講の仕組みがいつまで続いていくのかは疑問です。農業に依存する山村の生活がこの社会的な仕組みを必要としているのですから、それがなくなればコミュニティは崩壊していくことになります。最初に竹の子を作る農家が出てきますが、実に大変な労力を必要とします。このように手のかかる竹の子の生産がいつまでもつづけられるとは思えません。生きるために必要だから講があり、コミュニティがあり、オオカミ信仰があります。生きるために
必要がなければ、コミュニティの基盤は極めて脆弱なものです。

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