2011年7月27日水曜日

雑誌「女人芸術」


執筆中の「聖路加」とある看護婦の生涯についての話は一つの項目を書くのに調べる時間が平均して10時間以上かかります。あちこちの資料を取り寄せたり、現場に行ってみたり、それひとつひとつが人間の思いにからんでいます。

今更言うのはおかしいのですが、もし、本当に「生きる」とは何か、自分の人生に正面から向かおうとする女性なら、こうした調査の一時が何事にも代え難い値千金の時間であることに気づくはずです。

今日も女性の図書や資料を保管し閲覧させてくれる、東京都のウーマンズプラザで午後一杯かけて、昭和初期の女性運動史に関して数冊の本を参照してみました。まったく、自分でも嫌になるほど、次々に話がつながっていきます。

中央区明石町の展示室で見た、長谷川時雨の発行していた雑誌が「女人芸術」です。なんと、現物がこの図書館には手に届くところに並べられているのです。それだけでも大感激なのですが、この雑誌にこそ林芙美子の「放浪記」が掲載されているのです。

一昨日の夜、女優の矢代朝子や仲間と話していて、NHK教育放送の「Jブンガク」が話題になりました。先週、とりあげられていたのが林芙美子です。これで、われわれが次に手がける仕事のヒントが出ました。

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